当医院の理念と院長をご紹介します。
人が人を慈しむこと
それはまさに親が子を思う心
仁慈を心棒とし
来院者一人ひとりに合ったオリジナル医療で
病気を診るのではなく、人を観る
歯のみ診るのでなく
口腔全体・全身状態を視る
さらに来院者の将来像を観る
来院者のライフスタイルの向上をみる
スタッフの育成、成長をみる
周囲に感謝し、笑顔を観る
田中歯科医院一同
これは私の強みであり、欠点です。
「本質に合わない」と判断すると、実行しない面があります。
よって私の強みが出過ぎると、「本質を理解できない人・事象は相手にしない」そんな気配を周囲に感じさせてしまいます。
強みをほどほどに発揮し、周囲の人に理解されれば利点になるのですが、強みがある一線を超えてしまうと、周囲にはそれが良さではなく、欠点として見えてしまう様です。
「腹八分目」とは、当に私にあてはまる言葉です。
私は、主にアメリカの医療実態を学んでおりますが、2009年、そんなアメリカで初の黒人大統領としてオバマ氏が就任しました。
オバマ氏は、就任演説でこんなことを話しました。
「恐れよりも希望、対立よりも結束を選ぶ」と。
医療現場においても、それはとても重要なことだと思います。
しかし私はというと、自分の気づかぬところで結束よりも対立を選んでいるところがあるようです。孤高に身を置くことをよしとし、決心すれば脇目も振らず突っ走るところがあります。マラソンランナーに例えるなら、独走体制に入り給水所や沿道の声援にさえ目もくれず、一心不乱に走るようなものです。
その一方で、私は良い走りをひたすら追求し、独走体制となってゴールを目指すことだけに集中することも大切だと思っております。
医療現場では、来院者がランナーであり、医師はあくまで伴走者です。そして、沿道の人々は来院者の家族であり、ゴールするためのコンディション作りをしてくれるのは共に働く医療者たちなのです。
来院者が治癒という名のゴールに向かうために、医師は最高の医療を提供するため尽力並走します。そこで医師がもっと周りに目を向け、自分を支えてくれている人たちの存在に気づき、共にゴールを目指す「仁慈の心」を持つことが出来れば、ただゴールする喜び以上のものを得られるでしょう。
私の場合、来院者をゴールさせたい気持ちが勝ってしまい、その来院者のためのオリジナルの医療を追求するあまり、その姿が時に行き過ぎたように、奇異に映ってしまうことがあります。
しかし、私は常々「自己判定は誤診ばかり」と反省する毎日です。
私も本当はわかっているのです。
自分の力だけでは来院者をゴールさせることはできないことを。
だからこそ、医療現場では我々医療者が、「来院者の笑顔が見たい」という1つの目標に向かって、仁慈の心でその来院者のための特別な医療を提供することを目指しているのです。それこそが本当の意味でのチーム医療であると思っております。そのためには、物事に対して、決して自分の信念を曲げるものでも、妥協するものでもありません。
さて、冒頭でオバマ氏の「恐れよりも希望、対立よりも結束を選ぶ」という演説をご紹介しましたが、私は恐れよりも常に希望をもって来院者と接していきたいと自負しております。恐れることも医療においては時に必要ですが、それ以上に希望こそが来院者にとっての光となります。
その光のために、一途に仁慈の心で本質を追求・実行し、更に本質を求めることは、これからも私の長所であり続けたいと思っております。
他の医療者たちと足並みをそろえることを心がけ、短所にならないことを祈る日々です。