当院では、病気や障がい、介護が必要な方など、ご自身での通院が難しい方へ訪問歯科診療を行っています。
本日は、初回訪問から1年以上が経つパーキンソン病の方のところへ訪問しました。
訪問初期は、開口器を使い根管治療をしたり虫歯を削ったりと何とか歯科治療を行ってきましたが、
ここ数か月は病状が進行し入退院を繰り返されていました。
少し前に胃婁増設し自宅へ戻られたので、久々に「口腔ケア」として訪問しました。
以前と表情はあまり変わりありませんが、病状の進行とともにやはり嚥下レベルの低下が感じ取れます。
たまに、胃婁だから口を使うことがないので口腔ケア(歯磨き)は必要ないとの意見を聞きます。
実際のところ、そんなにあまくはなく口呼吸で乾燥してガビガビだったり、胃から上がって来た内容物が溜まっていたりと多くの問題が発生しています。
だから、必ず「口腔ケア」は必要です。
しかし、それとともに危険度・難易度が上がります。
嚥下力が低下⇒誤嚥リスク上昇!
でも、そのままの口腔環境でいることも大きなリスクです。
訪問歯科診療は、利用者さんの歯科治療や口腔ケア・口腔機能向上を計って行くことに役立ちます。
そして、もう一つ重要なことが、「ご家族の負担を減らすこと」です。
「口」はデリケートゾーンですので、ご家族にも触られたくない、触りたくない場合が本当に多いです。
また、ご家族が介護される場合、おひとりで「口」の中を触ることは大変難しいことです。
そういった状況下で頑張って介護されてるご家族の、ほんの少しお手伝い出来ればと日々思います。
訪問アシスタント 荻野